年末が近づくと、あちこちで大掃除の話題を見かけます。
窓を拭いたり、換気扇を洗ったり、普段は掃除しない場所まできれいにしたり。
一年の汚れを落として、新しい年を迎える。そんな大掃除は、昔から続いてきた年末の習慣です。
ところが最近、大掃除をしない人が増えているそうです。
2026年10月にダスキンが発表した調査によると、2025年末に大掃除をした人は50.5%でした。
つまり、大掃除をした人としなかった人が、ほぼ半分ずつだったということです。
なぜ、年末に大掃除をする人が減っているのでしょうか。
大掃除をする人は、昔より少なくなっている
ダスキンは毎年、年末の大掃除について調査しています。
その結果を見ると、大掃除をする人は少しずつ減っていることがわかります。
| 年末 | 大掃除をした人の割合 |
|---|---|
| 2009年 | 60.2% |
| 2015年 | 56.9% |
| 2020年 | 53.6% |
| 2023年 | 52.6% |
| 2024年 | 51.1% |
| 2025年 | 50.5% |
出典:ダスキン「大掃除に関する意識・実態調査」。調査対象となった年末を示しています。
2009年には約6割の人が大掃除をしていました。
それが2025年には約5割に減っています。
もちろん、毎年必ず減っているわけではありません。それでも、長い目で見ると、大掃除をする人は減っています。
ただし、大掃除をしないからといって、普段から掃除をしていないとは限りません。
大掃除をしないのは、面倒だから?
大掃除をしない理由というと、「面倒だから」「時間がないから」といったことを想像するかもしれません。
実際、そうした理由もあります。
ところが、2024年末のダスキンの調査では、大掃除をしなかった理由として最も多かったのは「普段こまめに掃除をしている」でした。
普段から家をきれいにしていれば、年末にまとめて掃除をする必要はないと感じるのでしょう。
例えば、窓は暖かい時期に掃除する。換気扇は汚れが気になったときに洗う。
そんなふうに、一年を通して少しずつ掃除をしていれば、年末にすることも少なくなります。
寒くて忙しい年末に、わざわざ大掃除をしなくてもよいわけです。
もちろん、仕事や家事などで忙しく、大掃除をする時間が取れない人もいます。
同じように大掃除をしない人でも、その理由はさまざまなのです。
そもそも大掃除をする習慣がない人もいる
2025年末のダスキンの調査では、もう一つ興味深い結果が出ています。
大掃除をしなかった理由として、次のような回答がありました。
- 「大掃除をする習慣がない」26.3%
- 「掃除が苦手・面倒」24.7%
面倒だからやらないという人より、そもそも大掃除をする習慣がないという人のほうが多かったのです。
昔から年末に大掃除をしてきた人にとっては、少し意外かもしれません。
けれども、年末だからといって特別な掃除をする必要はないと考える人もいるのでしょう。
大掃除は、しなければならないものではなく、それぞれの家庭で決めるものになってきているのかもしれません。
大掃除をする理由も変わってきた
大掃除をする人が減っているだけでなく、する理由にも変化が見られます。
以前は「気持ちよく新年を迎えるため」という理由が多くありました。
ところが最近は、「普段の掃除で行き届かないところをきれいにしたいから」という理由が重視されています。
2025年末のダスキンの調査でも、この理由が最も多くなっています。
例えば、窓や網戸、換気扇などは、毎日掃除する場所ではありません。
普段は後回しにしている場所を、年末にまとめて掃除する。
そんなふうに、大掃除を利用している人もいるのでしょう。
昔は、新しい年を迎えるための行事という意味が強かった大掃除。
それが今は、普段できない掃除を済ませる機会として考えられるようになってきたようです。
子育て世帯では、大掃除をする人が多い
2025年末の調査では、家庭によっても大掃除をする人の割合に違いがありました。
子育て世帯では61.4%が大掃除をしていたのに対し、シニア世帯では40.6%でした。
なお、この調査での子育て世帯は高校3年生以下の子どもと同居している世帯、シニア世帯は60歳以上の世帯を指します。
忙しい子育て世帯のほうが、大掃除をする割合が高かったのです。
少し意外な結果にも思えます。
普段は忙しくて掃除できない場所を、年末にまとめてきれいにしたいのかもしれません。
一方で、年末以外の時期に掃除を済ませている家庭もあるでしょう。
ただし、今回の数字だけでは、それぞれの家庭がなぜ大掃除をしたのか、しなかったのかまではわかりません。
大掃除をするかどうかは、忙しさだけで決まるものではなさそうです。
大掃除は、必ず年末にする必要がある?
昔から続いてきた年末の大掃除ですが、今は掃除の仕方も家庭によって違います。
年末に家族で大掃除をする家庭もあれば、気になる場所だけ掃除する家庭もあります。
また、一年を通して少しずつ掃除をして、年末には特別なことをしない家庭もあるでしょう。
もちろん、年末に家をきれいにして、すっきりした気持ちで新年を迎えるのもよいことです。
ただ、家をきれいに保つために、必ずしも年末にまとめて掃除する必要はありません。
自分たちの暮らしに合った時期や方法で掃除をする。
そんな考え方が広がっているのかもしれません。
まとめ|大掃除という習慣も少しずつ変わっている
2025年末に大掃除をした人は50.5%で、ダスキンの調査開始以来、最も低い割合になりました。
大掃除をしない理由には、普段から掃除をしていることや、時間がないこと、そもそも大掃除をする習慣がないことなどがあります。
また、大掃除をする人の間でも、新年を迎えるための行事というより、普段できない場所を掃除する機会として考える人が増えているようです。
昔から続いてきた大掃除ですが、今はそれぞれの家庭の暮らし方に合わせて、するかしないかを選ぶものになってきているのかもしれません。
参考資料
※本記事では、各調査の結果をもとに、大掃除に対する考え方の変化について考察しています。