夫が単身赴任になって、1年ほど経ちました。
始まる前に不安がなかったわけではありません。
家計のことや、義実家との距離感がどうなるのか。
そういう現実的なことは気になっていました。
でも、夫がいなくて寂しくなるかも、という感じではありませんでした。
そこは、自分でも少しはっきりしています。
実際に夫がいない暮らしになって、まず思ったのは、家の中が静かだということでした。
これは気持ちの話だけではなくて、本当に音が減ったということです。
夫が家にいると、生活音が気になっていました。
歩く音。
ドアを開け閉めする音。
テレビの音。
何かをしている音。
ひとつひとつは、たぶん普通の生活音です。
特別に大きな音を立てているわけではなかったのかもしれません。
でも、私はその音が聞こえるたびに、どこかで夫の存在を意識していました。
あ、いるんだな。
また何か始まるのかな。
今、話しかけられるかな。
そんなふうに、音のたびに気持ちが少し動いていました。
夫がいない暮らしになって、その音がなくなりました。
朝起きても静か。
家の中で何かをしていても、余計な音で気持ちが中断されない。
自分のペースで動ける。
それが、思っていた以上に楽でした。
夫がいるときも、毎日大きな問題があったわけではありません。
怒鳴られるわけでもないし、細かく責められるわけでもない。
だから、何がしんどかったのかを人に説明するのは難しいです。
でも、生活音が気になるくらい、私は夫が家にいることに反応していました。
それは、夫の音が悪いというより、私の中にずっと緊張があったのかもしれません。
夫がいない家は、思っていたより静かでした。
その静かさが、今の私にはありがたいです。
寂しいかどうかより先に、まず静か。
今は、それが正直なところです。
