今の生活に大きな問題があるわけではない。家事も回っていて、日常も一応は成り立っている。それでも、どこか集中しきれない感覚が残ることがあります。
強い不満があるわけでもなく、何かが明確に足りないとも言えない。ただ、以前のように生活の中に入り込めていないような感じがする。目の前のことをしていても、意識が少し浮いているような状態です。
この感覚は、気力の低下や怠けとして説明されやすいものです。しかし、生活そのものが変わっていなくても、生活を捉える位置が変わることで、同じ日常の感じ方が変わることがあります。
今の生活に集中できないとき、「このままでいいのか」「何か考えなければいけないのではないか」といった思考が、背景に残り続けている場合があります。はっきりとした課題としては見えないまま、意識の一部を占め続けている状態です。
こうした状態では、生活の一つ一つが仮のもののように感じられることがあります。今やっていることが途中経過のように見え、目の前の行動に気持ちを向けきれなくなることもあります。
特に問題が起きていないのに落ち着かない感覚は、「何も起きていない今」をどう位置づけるかが定まっていないときに起こりやすい。生活が止まっているわけでも、破綻しているわけでもありません。ただ、意味づけの軸が揺れている状態に近いものです。
今の生活に集中できない感覚は、変化を急ぐ必要があることを示しているとは限りません。何かを決めていないから生じているというより、まだ言葉になっていない前提が残っている状態として現れることがあります。
