関係がつらいと感じたとき、多くの場合は「続けるか、やめるか」という二択で考えられがちです。しかし実際には、その判断がつかないまま、時間だけが過ぎていくケースも少なくありません。
この背景には、関係そのものよりも、日々の生活がどのような状態で保たれているかが整理されていないことがあります。関係をどうするかを考える前に、生活が安定しているかどうかを見る視点が必要になる場合があります。
ここでいう生活が保たれている状態とは、前向きでいられることや、問題が解消されている状態を指すものではありません。大きな消耗が起きていないか、判断や選択の主語が自分側に戻っているか。その状態が続いているかどうかが、一つの目安になります。
関係の中で役割を引き受け続けていた場合、距離を取ることで生活が落ち着くことがあります。連絡や話し合いを減らした結果、気持ちが静まり、日常のリズムが整っているのであれば、その変化自体が重要な情報になります。
一方で、関係を続けているかどうかだけを基準にすると、消耗している状態が見えにくくなります。外から見て問題がなさそうに見える関係であっても、生活の内側では負担が蓄積していることがあります。
関係をどうするかという判断は、急いで下す必要はありません。まずは、今の関わり方で生活が保たれているかどうかを静かに確認することが、次の判断につながります。
続けるか、距離を取るか、形を変えるかといった選択は、その後に考えても遅くはありません。生活が安定しているかどうかを一つの判断軸として持っておくことで、関係をめぐる思考は整理しやすくなります。

主語を奪われる関係で、なぜ心が消耗していくのか
人との関係の中には、大きなトラブルや衝突が見当たらないにもかかわらず、やり取りを重ねるほど、気持ちの負担が増していく状態...
