老後のことを考えるほど、今と将来を同時に扱えなくなる感じ

老後のことを考えていると、今のことと将来のことを同時に考えられなくなる感覚が出てくることがあります。どちらか一方に意識を向けると、もう一方がぼやけてしまう。両立しようとすると、かえって思考が止まってしまうような状態です。

この感覚は、考える力が足りないから起きているわけではありません。老後というテーマが、時間の扱い方を分けてしまいやすい性質を持っていることが関係しています。

老後を考えるとき、意識は自然と「先の状態」へ向かいます。一方、今の生活は、目の前の状況として別の基準で成り立っている。どちらも同じ時間の話でありながら、扱っている軸は異なります。

将来を考えている最中は、今の出来事が細部として扱われやすくなります。逆に、今の生活に集中しているときは、将来のことが抽象的になりやすい。どちらも自然な反応ですが、同時に扱おうとすると切り替えが頻繁になり、思考が追いつかなくなることがあります。

今と将来を同時に考えられない状態が続くと、落ち着かなくなることがあります。「どちらも大事なのに」「どちらかを後回しにしている気がする」と感じてしまう。しかし、この違和感は、優先順位の問題というより、時間の扱い方が分かれていることから生じています。

老後について考えるほど、今と将来の間に距離ができたように感じられることがあります。それは、どちらかを軽んじているからではありません。一つの思考の中で、異なる時間軸を同時に扱うこと自体が難しくなっている状態に近いものです。

今と将来を同時に扱えなくなる感覚は、老後というテーマに向き合う過程で起こりやすい状態の一つです。無理に両立させようとする前に、その分かれた感覚そのものを一つの状態として捉えてみると、見え方が少し変わることもあります。

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